こんにちは。
ヴィンスです。
もしあなたが「神社の神主になるために必要なものは?」と聞かれたらどう答えるでしょうか?
それは”実家が神社”だからでもなく”霊能力”でもなく 笑
『神職資格』です。
この記事では神主になるために必要な『神職資格(しんしょくしかく)』について書いています。
なぜ資格が必要なの?
医者や弁護士といった国家資格ではありませんが、神主になるためには資格が必要です。
全国にある神社は『神社本庁』という包括機関がまとめています。よって神社本庁に属する神社で奉仕するためには、資格を必ず取得しなければならないのです。
資格を取得することで神道の歴史や祭祀の作法など、専門知識を学んでいきます。巫女のバイト求人はあっても神主のアルバイトがないのは、こういった専門性が関わってくるからです。
たとえ神社の子息であっても資格がなければ奉仕することはできません。
神職資格には種類がある
『階位』と呼ばれる段階があります。全部で5段階ですが、神主として奉仕するだけなら特に気にする必要はありません。
大きな神社でトップの『宮司』になるためには高い階位が必要になります。
・直階(ちょっかい):一番下の階位。講習会で取得可能。
・権正階(ごんせいかい):直階を持つ人が講習会で取得。一般神社の宮司になれる。
・正階(せいかい):大学や養成所を出たら取得。私はこれを持っています。
・明階(めいかい):正階を持つ神主が講習を受けて取得。別表神社(べっぴょうじんじゃ)で宮司になるために必要。
・浄階(じょうかい):神社界の発展に貢献した神職に与えられる名誉の階位。大きい神社の宮司になれば大抵もらえます。逆に小さな神社で浄階の人はすごい神主です。
別表神社でトップに立つためには『明階』が必須。中小の神社であれば『権正階』で充分です。それぞれの状況によって変わってくるでしょう。
また別表神社とは、大まかにいうと歴史のある、有名な神社と捉えておけばいいです。どんな神社があるか知りたいならこちらを参考に。
神主の資格難易度はどれくらい?
学力的な難易度であれば低いです。高卒程度の学力、不健康でなければ充分でしょう。
問題は別の部分にあります。
資格の取得に時間がかかる
現状社会人で神主を目指す場合は大学に4年間通わないと難しいです。
高卒で若いなら養成所という手段もあります。その場合は2年ですが、住み込みで暮らすことになります。
「講習会や通信講座に参加して1ヶ月で神職資格を取得!」
これができるのは『神社庁からの推薦状』を持つ人だけ。
推薦状をもらうには神社関係者から神社庁に届け出をしてもらう必要があります。
家族や親戚に神社勤めの人がいる、地元の神社の宮司さんと仲がよい、という人なら一度相談してみるといいでしょう。
もし何もない状態で講習会から資格を取得するなら、まず神社関係者とコネクションを作るところからスタートです。
これも時間が掛かるため、あまり現実ではありません。
大学に4年通うか、養成所に2年住み込みで勉強するか、どちらにしても時間はかかってしまいます。神職資格は学力的な難易度より、時間や費用の面でハードルが高いです。
資格を取る時につらかったこと
私が大学で資格を取る際につらかったこと、一番は何かというと…
正座です!
祭祀の授業や、神社での実地研修などでは常に正座でした。
私はこれが辛くて…
奉職先もご祈祷は立って行うところを選んだくらいです(面接で確認しました 笑)
実際のご祈祷で足がしびれてグラつくなんて、あってはならないことですからね。そんな神主、いたら嫌でしょ?
結局大学の4年間で全く慣れませんでした。今でも5分くらいで痛くなります。
正直勉学はちゃんと授業を聞いていればOK。神道系大学の学部偏差値を調べれば、大したことはないのがわかります。
単位さえ取れば資格はもらえるため、そこは安心していいですよ。
神職資格の取得期間・方法について
具体的な資格の取得方法はこちらの記事が詳しいです。神主のなり方についてもまとめていますので、合わせて読んでみてください!
まとめ:難易度は高くないが時間はかかる
神職資格についてまとめました。
学力的な難易度は決して高くない。しかし取得に時間がかかる。
これに尽きると思います。
ネットの情報で「1ヶ月で資格ゲット!」みたいな内容もありますが、家族や親戚に神社関係者がいるからできるのであって、これから神職を目指す一般人とは背景が異なります。
しかし逆に考えると、『時間をかければ誰でも神主になれる』ということです。修行と捉えて頑張るもよし、やっぱやめておこう、それもアリだと思います。
以上で終わります。
ありがとうございました!