こんにちは。
ヴィンスです。
正月に神社に行くとよく見かける巫女さん。年末が近づくとバイトの求人が出ます。
しかし巫女のバイトは見かけたことがあっても『神主のアルバイト』というのはほとんど見かけませんね?
最近の神社ブームもあり、『神主になってみたい』『神主に興味がある』という人も少なからずいると思います。
今回の記事では、なぜ神主のアルバイトがないのかという点について説明してみます。
なぜ神主の求人を見かけないのか
巫女と比べて神主の求人がほとんど目に触れないのには、理由が2つあります。
神主になるには資格が必要
これが一番大きな理由だと思われますが、神主になるためには『神職資格(しんしょくしかく)』が必要です。
たとえ実家が神社で、将来継ぐ予定の人でも神職資格がないと神主にはなれません。
ある意味専門職なのです。資格を取得する段階で、メインの奉仕であるご祈祷やお祓いをするための知識や作法を身につけます。
一方巫女のバイトに関しては、資格は必要ありません(年齢制限はありますが…)
神職資格について詳しく知りたいならこちらの記事もどうぞ
求人のほとんどは縁故や大学
神社業界は縁故が最強です。
私は親戚に神社関係者が全くいない、サラリーマン家庭に育ち神主になりましたが、これは※奉職先(ほうしょくさき)の神社を決める時に痛感しました。
私は大学に通い神職資格を得ましたが、求人票に載っていない神社で奉職が決まった同期が何人もいました。
とはいえこれは悪いことではなく、得体の知れない人に向けて求人を出すより身元のしっかりした神社の息子の方が何かと都合がいい面もあります。
神主は資格が必要という面もあり、求人は内々にか大学や神道養成所にしか出していない神社がほとんどです。
ごくたまに見かける神職の求人は何?
ハローワークなどでたまに神主の求人を見かけます。神職資格が必要という求人もあれば未経験OKという求人も。
「神主になるには資格が必要じゃないのか!」
と思った人もいるでしょう。解説します。
単立神社の神主
実は神職資格というのは全国の神社を包括する宗教法人『神社本庁』が定めたものなのです。
神社の中にはこの神社本庁の傘下に含まれない神社もあります。こういった神社を『単立(たんりつ)』と言います。
栃木県の『日光東照宮』や、最近で神社本庁から離脱したお宮だと東京の『富岡八幡宮』が有名です。
単立神社は神社本庁の規定と無関係になるため、独自の制度を設けているお宮もあるそうな。
そういった神社であれば神職資格がなくても奉仕が可能になります。
よって未経験OKという神社の求人があった場合は単立神社の可能性が高いです。別に単立だからといって「何か怪しい」という事はないので、そこは誤解のないようお願いします!
神主のバイトがないならどうする?
神主として奉仕するためには、
・資格がないと出来ない
・ただし単立神社はその限りではない
と説明しました。
資格を取るか、単立の神社を地道に探す、そうしないと現状で神主になるのは難しいです。
そこでもし『神主として働きたい』ではなく『神社や神主に興味がある』という程度の気持ちであれば、下記のことは比較的簡単にできます。
お祭りや神社主催のイベントに参加
例大祭や神社主催の雅楽会といった、イベントに参加して神主さんと話してみてください。
自分の期待していることと、実際の経験に違いがあるのはよくあること。
お祓いや祭りなど、一見優雅に見えるシーンだけが神主の仕事ではありません。また神主だって1人の人間です。
働く前に神社について話を聞いたり、体験してみるのがいいと私は考えます。
神主体験をしてみる
私も見つけて驚いたのですが、こんなのがありました。
『一日見習い神主になる』(稲毛神社)
神奈川県の神社ですが、神主さんがどんなことをしているのかを1日体験できるプランです。これは画期的というか、いいですね!
こういう企画をしてくれる神社が全国にもっと増えれば、神道に対する理解も広まって神社を好きになってくれると思うんですよ。
費用は多少かかりますが、飲み会2回分ほど。バイトでも2日働けば稼げる金額なので、興味があれば申し込んでみてください。
まとめ:お試し感覚で神主は難しい
たとえバイトであったとしても、1から神主として働くのはハードルが高いです。
・神職資格がないと働くのは困難。
・表には中々出ない求人。
正直かなり特殊な分類の仕事ですからね 笑
ただ、いきなり働くのではなく『小さく試す』。これは全然やっていいと思います。神主さんから話を聞いたり、一日見習いなど。
学費のかかる大学に通うよりは低コストで済みます。実際に奉仕しないとわからない部分も多いですしね。
以上で終わります。
ありがとうございました!